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  ピアニスト SALT氏への  長すぎるコメント

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前略。SALT様。


 先日 〔3月15日〕 のコンサート、実に素晴らしかったです。丸々2時間半、こちらこそ至福の時を過ごさせて戴きました。本当にどうもありがとうございます。


 ジャズのコンサートに自ら進んで赴くのは初めてのことでした。べつに避けていたわけではないのですが、まあ、CDで聴ければいいかな、と……。
 ところが……! 小曽根 真さんがご自分の番組の中でしきりとっているように、生で聴く演奏は やはりCDとは全然ちがいますね。ご本人たちの息吹きというか呼吸や鼓動までもがリアルタイムで伝わってくるし、あの晩のような共演では、お二方の間合いの取り方 ・合わせ方なども体感できて、それはそれは実にエキサイティングでした。どうもヤミツキになりそうです。


solo piano = solo salt / 塩谷哲 solo piano = solo salt / 塩谷哲 ソロ・ピアノ=ソロ・ソルト  ところで、今回の新アルバム 『solo piano = solo salt』 のリリースは私にとって完璧なタイミングでした。前作 『Eartheory』 の発売から もう随ぶん経っているので そろそろ新作が出ているかも……、とCD屋にチェックを入れに行ったのが3月の1日……。3月4日が発売日でしたから、残念ながら 未だありませんでした。
 すると……なんと、次の土曜日 7日に 『OZ MEETS JAZZ』 で紹介されたではありませんか。その上さらに嬉しいことには、近々おこなわれるコンサートに関するお知らせがあったのです。これはいよいよ生演奏 初体験が “流れ” だろう、とばかりに、(CDはむろんのこと) チケット購入を遂に決断することに相なりました。


 そして………。やはり聴きにいって本当によかったと、いま 心底から思っています……。






 とはいえ、あのときのお客さんたち、ジャズコンサートにしてはやけにお行儀が良すぎるように感じられましたが、SALTさんのライヴではいつもそうなんですか? ノリにノッたあまり思わず座席でタップを踏んだり、メロディ ラインを口で追ったりしていた私は、どうやら周りの方々の顰蹙を買っていたみたいです。
 まあ、それはさておき……。


 上に記した 「完璧なタイミング」……実はただそれだけではないのです。既に挙げました SALTさんの2作品ともリンクしているようなので、そのことについて少しお話をさせて下さい。


 わたくし、本職は画家でして、来る4月の第3週に個展を開くことになっているのですが、会場ではBGMを流すのが習わしです。使用アルバムは毎回 4~5枚が常で、昨年4月の個展では、小曽根真さんの 『あしたの、喜多善男 / O.S.T.』 と共に、前作 『Eartheory』 を使わせて戴きました 〔遅ればせながら、その節は本当にどうもありがとうございました……お陰さまで会場のボルテージが格段に上がりましたよ〕。
 さて、それで……展覧会場の雰囲気というものを考えると、自ずとクラシックおよびジャズという路線に収斂されてくるわけですけれど、今回の選曲にあたっては、ジャンルは特に限定せずに、更にはテンションをいくぶん高めに想定しておりました。……既にお察しかもしれませんが、冒頭に記したごとく SALTさんの新作を探しにいったその背景には、BGM物色という下心が実はあったのです。
 ちなみに、残りのアルバム3枚もクラシックあるいはジャズに他ならず、


 ブレンデル & アルバン - ベルク カルテットによるモーツァルト ピアノ協奏曲 および……
 アンドレ - ワッツによるベートーベン ピアノソナタ集、そして……
 ミッシェル - カミーロ & トマティートによるピアノとフラメンコ ギターのデュオでした。


 ……以上5枚のラインナップをご覧になって気づかれましたでしょうか……? これらはいずれもピアノの演奏がメイン もしくはアルバムのとなっている作品群なのです。


 展覧会内容につきましては、記事の本題とは関係がないので触れませんが 〔もし興味がおありでしたら こちら をどうぞ……〕、ひとつだけ、白あるいは黒のケント紙をそれぞれ下地画材とする全作品の展示順をちょっとご覧ください……

会場風景 east-wall

West Wall

North Wall

East Wall

South Wall

West Wall

会場風景 north-wall

* 西壁の中程やや左寄りに入口がある。つまり、上図 最上段の右側、あるいは最下段の左側がその位置……。




   と、このようなものでした。 これを簡略化すると……






   というふうに なるわけで……。ね、どうでしょう……ピアノ、というか鍵盤楽器に対する私なりの拘りが、これでお解り戴けたと思います。
 画廊にせよ美術館にせよ、鑑賞順路は半時計回りが相場 一般的ですから、この配列は Bを起音とする下降音階 2オクターヴ -1、ということになります。


 なぜ下降音階なのか、また、どうしてBから始まるのか、といったことについても本題とは関係がないので割愛するとして、去年の個展は結果的に、まあ言ってみれば、会場全体がコンサート サロンであり、作品群は楽器であり、個々の絵およびその全体構成が音楽であった……少なくともそのようなコンセプトに基づいていた、というわけなのです。
 ついでに申し上げるならば、これら23作品のタイトルを展示順に連ねると一繋がりの散文詩になっている、という余興までついていたのでした……。


EARTHEORY / 塩谷哲トリオ EARTHEORY / 塩谷哲トリオ  5枚中3枚目に再生することに決めていた 『Eartheory』 は、一日一日の中盤を盛り上げる “小道具” の正に要でした。時刻で言うと午後2時半ぐらい……お客が来なくて暇な時などついつい眠たくなってしまうような頃合いです。そこで、改めて気合いを入れ 心身を覚醒させる上で、テンションは極めて高いにも拘わらず 決して激情的というわけではない このアルバム   さすがパリジャンのインテリジェンス!   は最適でしたね。ちょうどその時分に画廊の方がいれて下さるコーヒーともども、集中力のアップと意識状態の活性化という精神管理上、大いに助けられたものです。


 そんな “使い方” にも堪えてくれたこのアルバムについて、少しょう私見を述べさせて戴きますと、ジャズ愛好歴の浅い私が言うのも厚かましい限りですが、これは本当に名盤だと思います。『OZ MEETS JAZZ』 で紹介され ・初めて拝聴したとき以来、おそらく最も回数多く聴いたCDではないでしょうか……それ以前から持っていた作品群にも増して……。
 この作品のどこがそんなに凄いのか   このことについては人それぞれ御意見があるでしょう。……私の場合、その思い入れの核心は、これが塩谷哲という音楽家のジャズ集大成であり、一つの到達点であるという実感なのです。
 「到達点」 などといった言葉を使っては失礼かもしれませんが、最新作の 『solo piano = solo salt』が もはやジャズというジャンルを超越していることを考えれば、やはり SALTさん究極のThe JAZZ と見なしても、あながち的外れではないのではありませんか……?


 かつて小曽根真さんは、リリース時期に放送された番組の中で、最大級の讃辞と共に こうも仰っていましたね   -


 SALTは以前だれかに、こんな音楽はジャズじゃない、と言われ、そのことがずっとトラウマになっているようだ、と……


 私が思いますに、失礼ながら、SALTさんは 『Eartheory』の制作 ・完成を通じて 遂にそのトラウマから自由になったのではないでしょうか……?


“ジャズじゃない、だって? だったら これを聴いてみてくれ。これでも未だ文句があるかい?!”


 邪推かもしれませんが、もしもそんな想いをお持ちだったとすれば、いろいろな音楽への興味 ・創造意欲はひとまず棚上げにされて、ご自身を敢えてジャズマンに限定し、その上で それまで培ってこられたジャズ観と美意識を、そしてそれらを的確に表現するための演奏テクニックを、本当に目一杯あますところなく展開された、その大いなる成果……どうもそんなふうに感じられてならないのです。


これが、ジャズだよ!


 言ってみればこの作品は、あくまでジャズという枠の中でやれる限りのことをやった、他ならぬ SALTさん御本人にとっての金字塔……。


 それでは新作はどうなっているでしょうか……? 一度とおして聴けば直ぐに解ります……これは、SALTさんが本当にやりたいことをやった取っておきの一枚なのでしょう。たしかに西洋音楽という大枠の中には入るかもしれませんが、ジャズだとかクラシックだとかいった分類など もはや完全にナンセンス……。かといって、いわゆる前衛音楽などといった未分類的なレッテルを貼ることもできません。……ジャンルや時代を問わぬ複数の先人たちと、嬉々たる歩調をもって溌剌と対話しているかのごとき、狂笑的なまでに理知的なこの傑作を強いて言うなら……


    変幻自在なる一巻きの音悦楽曲集………。




 この、まるで計ったかのごとき見事なタイミング……今年もお世話に相なります。昨年同様 5枚中の、今回は4枚目ですから、午後4時頃から6時くらいまでの間でしょう。けっこう一日のうちで一番きつい時間帯なんですよね。そう意図して組んだプログラムではありませんが、きっと疲れかけた心身に活力を充填して戴けることと思います。
 せっかくですから 他の4枚ともども 改めて最終選択作を挙げておきますと   -




① La Double Vie de Veronique / O.S.T.
② Classics AGATSUMA Ⅲ / 上妻宏光
③ Er Sur / ALESSANDRO GWIS TRIO
④ solo piano = solo salt / 塩谷哲
⑤ CHOPIN / NAMI EJIRI




 ……といった布陣になりました。それぞれの個性がかなり強力ではありながらも、全体としてのバランスは悪くないと思っています。1枚目を除き いずれもこの1ヶ月以内に手に入れたものであり、しかも3枚は新譜です。そして……
 上のラインナップを客観視する限り、どうやら私も、ピアノに対する異様なまでの拘り   というよりも妄執に近い憧れ   から、ようやく解き放たれつつあるようです。


 心と身体の赴くままに、自由自在にピアノが弾けたら、どんなに気持ちがいいだろう……。


 そんな漠然たる想いを抱いたきっかけは、映画 『ピアノ - レッスン』 でした。……ですが、自分で持ち運ぶことの出来ないその大きさに尻込みし、かといって人に習いにいく気にもなれず、いつしか十五年十六年と時が流れ去っていって………。
 一昨年1月に開催した 生まれて初めての個展が無事 おわったとき、己への褒美としてピアニカを買いました……それも、37鍵 プロ仕様のものを……。  クラシック系、次にジャズ系と、それぞれ1冊ずつの手引き書に導かれながら、少しずつ練習を進めていったものの、やればやるほど自分は如何に音楽的素養に乏しいか、ということを思い知らされる羽目になり、やがて次第に楽器を手に取ること自体すくなくなっていって……。
 ここ半年ほどの間は、もはや全く弾かなくなっておりました。おそらく挫折感を味わうことを恐れていたのでしょう、小曽根さんの番組ですら もう毎週 きくとは限らなくなってしまいました……。
 ところが……。


 かつて赴いたことのなかった生演奏会に足を運ぶ気になったということ自体、変化の兆に違いないでしょう。そしてまた、今年に入ってから購入した CDが既に7枚……映画のサントラや以前は見向きもしなかった合奏曲集など、そのジャンルもバラバラです。音楽そのものに飢えていることが自分でもよく解ります……ピアノをフィーチャーした曲、ではなくて、高揚させてくれるような音楽全般に……。
 今、ひとつの予感が高まってきています。それは、たぶんピアニカを再び手に取ることになるだろうという、確信と言ってもよいほどの実感です。今度はうまく弾けるようになるだろう、などといった幻想は一切ございません。ただ、一つの戦略があるだけ……。
 両手奏は断念いたしました。楽器本体を置いて弾くのではなく、それを左手に持ち ・空いた右手だけで、しかも鍵盤を見ずに奏でてみようと思います。
 なにか欲しいものを手に入れるためには、その代償として別のものを手放さなければなりませんからね………。


 来る5月12日、ふたたび (今度はもっと狭いホールで) ご演奏を拝聴できること、今から楽しみにしております。
 それでは、その日まで、お元気で……。


Minr Kamti


    2009. 3. 21 了




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Minr Kamti / 亀谷 稔

Minr Kamti / 亀谷 稔

1961年生まれ。
武蔵野美大卒。
建築プレゼンテーション・調理・知的障害者たちの陶芸制作活動補助、といった職を経た後に、2006年7月より創作活動に専念している微細画家 。2007年1月、銀座 - あかね画廊にて初個展。
今現在('08年4月)の描法は、かつて伐採予定地などで行なっていた舞踏を応用した自動筆記法である。
   著書 『全一の展開
         末端の必然』

             奥付より

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