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ピアニスト NAMIさんへの  長すぎるコメント

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前略。NAMI様。


 はじめて “お便り” 差し上げます。
 先日、エンジェル K さんから早々に新譜 『CHOPIN』 の初回プレス版を譲って戴き、さっそく拝聴いたしました。……いやあ、もの凄い高みへ行かれましたね。いきなりこんなふうに申し上げるのは不躾かもしれませんが、本当に本当におめでとうございます。


 正確には輸入盤になります新譜に母国語で寄せておられる、いわゆるライナーノーツにNAMIさんは、 “恩師” ショパンへの想いを熱く語られておられますけれども、「まさに今しかできない」 演奏の恒久的記録は、真に貴重な一つの金字塔だと思います……NAMIさん御自身にとっても、私たちファンにとっても……。


 この録音が終わったら演奏家としての人生が終わってもいい、ぐらいの気持ちで弾いた。

 の文章の終盤に記されていたこのお言葉、大げさではなく目頭が熱くなりました。そんな素晴らしい音源を私の心に刻んで下さって、重ね重ねどうもありがとうございました。






 NAMIさんの演奏を初めて拝聴いたしましたのは、2001年4月のこと……。会場はご実家のある東京都羽村市の公民館でした。
 プログラムは、ショパン ・シューマン ・メンデルスゾーンに続いて、再び 『英雄ポロネーズ』・『革命のエチュード』・『スケルツォ第2番』 と、ショパン作曲の3作が締めでしたね。既に8年前のこととて、個々の作品については朧気な記憶すら残ってはいませんが、最後の「スケ TWO」〔アンコール演奏はたしか 『子犬のワルツ』 でしたっけ〕 にはえらく感銘を受けたことを覚えております。
 当時はまだNAMIさんのCDが発売されていませんでしたので、さっそく 「スケ TWO」 の入ったアルバムを探しに走りました。クラシック音楽に暗かった (今でもさして明るくない) 私は、(公には著名な) 演奏家たちの名前を見てもまるで判断が付かず、ただただ己の直感だけを頼りに、一種のジャケ買いで、最終的にはマルタ・アルゲリッチを選びました。もちろん 『スケルツォ第2番』 が (やはり最後に) 入っている一枚です。
 以前 ベートーベンのピアノソナタに……ただそれだけに異様なまでに惹きつけられ、最寄りの図書館から CDを借りてきてはカセットテープに録音して、まるで取り憑かれたように聴いていたことはあり、またその延長で、バッハ作品のパイプオルガンによる演奏にも嵌った時期がありますが、ショパンは全く初めてでした。購入したアルバムにも収録されているピアノソナタ第2番の第3楽章……かの超有名な 「葬送行進曲」 を耳にしたことがある、といった程度でしたから、いかにショパンと無縁であったかがお解りになろうかと思います。


 そんな私にも 「スケ TWO」 が素晴らしい作品であり、またアルゲリッチの演奏も超一流であるということだけはよく解りました。心で、というよりも身体で理解した、とでも申しましょうか……。
 とはいえ、ショパン作品をその後さらに買い貯めるということもなく、ときどき思い出したようにその一枚を CDプレーヤーにかける、といったがごとき、決して熱心とは言い兼ねる聴き手に過ぎなかったのです 〔斯様な人間が存在しようとは、ショパンと共に歩んでこられたNAMIさんには、あるいは想像に絶することかもしれませんね〕。


 一方、ありがたいことに年に1度はNAMIさんが東京でリサイタルを開いて下さるので、その後もたびたび生演奏を聴かせてもらう機会を失することがなく、いつしか私もクラシック音楽のアクティヴな愛好家、と公言しても気後れを覚えることがないほどにまで相なりました。
 毎度毎度の演目は異なっておりましたが、NAMIさん御自身にもきっと強い思い入れがおありなのでしょう、「スケ TWO」 はよく弾かれていましたね。しかも、トリであることが多かったように思います。
 で、一ドシロウトとしてその都度かんじ続けておりましたことは、マルタの名演奏とどうしても区別が付かない、別の言い方をするならば、若きNAMIさんがかのアルゲリッチと全く同一レヴェルにある、ということでした。ところが……。
 今回の新譜を通して聴いて即座に実感しましたことは、過去8年間に生で聴かせて戴いた演奏の数々とは明らかに違う……特にエンディングの 『スケルツォ第2番』 は珠玉の名演だ、ということでした。


 上記のごとく、ショパン作品の演奏はマルタ以外の演奏者と比較する耳がないので、この曲についてだけしか断言はできません。その上で申し上げますが、


 遂にNAMIさんはマルタ・アルゲリッチを凌駕した……そう私には感じられます。


 全11分強のこの曲……しだい次第に没入していって、ちょうど5分が過ぎた頃、いったん緩やかになったかと思いきや、7分15秒で炸裂し、7分40秒で更に高揚した挙げ句、8分20秒で絶頂に達します。このおよそ1分間を含む終盤の演奏は、その感情的振幅の壮大さにおいて、まさにロマンティシズムの結晶とでも表現できるような、過去にもおそらく数少ないであろう、注目すべき録音となっているのではないでしょうか。


 ところで、先に挙げましたマルタのショパン ピアノ曲集のうち、『スケルツォ第2番』 は1974年7月の録音ですから、彼女が33歳になったばかりの時のもの……。ちなみに “飛躍の28歳、実現の33歳” と申しまして、この年齢には人種 ・性別の如何と問わず、その人生途上における一大画期として、それぞれ何か重大なる結実が誰にでも起こるようです。そうした名演奏を凌駕したのだとすれば、これはもう途轍もない偉業だと言っても過言ではないでしょう。
 とはいえ、マルタ……いや、いまだ御存命の大演奏家を呼び捨てにしてはいけないですね、その……アルゲリッチさんのその後を私はフォローしていませんから、あくまで35年前に音楽史に刻印された演奏と比較して、ということですけれども……。


 そのようなわけで、今回みずからの愛聴盤に加わりました 『CHOPIN』 なのですが……実はそのリリースが絶妙なタイミングだったのです。わたくし、本業は画家でして、来る4月の第3週に個展を開くことになっています。そしてその会場において、毎回4~5枚のアルバムを厳選してかけるBGMのクラシック部門として、既にラインナップさせて戴いているのです。過去3回に使った作品群よりも今回はいくぶんテンション高め、という想定で5枚えらんだうちのエンディング……。ということは、そう…NAMIさんの 『スケルツォ第2番』 に全7日間の個展期間中、毎日 トリを務めてもらうことになるわけです。
 どうぞよろしくお願いいたします。


 参考までに全ラインナップをご紹介しておきますと   -




① La Double Vie de Veronique / O.S.T.
② Classics AGATSUMA Ⅲ / 上妻宏光
③ Er Sur / ALESSANDRO GWIS TRIO
④ solo piano = solo salt / 塩谷哲
⑤ CHOPIN / NAMI EJIRI




 という、かなり極めつけのプログラム……。もっとも、2枚目の津軽三味線奏者、および3-4枚目のジャズ系ミュージシャンたちについて、NAMIさんはご存じないかもしれませんが……。


 もう一つ、ついでにお知らせしておきますと、昨年4月の第2回個展には、エンジェル K さんとご一緒にお母様が観に来て下さいました。




 NAMIさんの “追っかけ” となってリサイタル会場に足を運ぶこと、既に7回……。昨年11月にトッパンホールで行なわれました演奏会では、これは正に思いがけないことでしたが、ベートーベンのピアノソナタを初めて生で聴けたという贈り物もあり、知らず知らずのうちにっていたのでしょう……終盤のリスト : ドン・ジョバンニの回想 に至っては、もうほとんどトランス状態になってしまい、弾けもしないピアノ両手奏とドラム紛いのタッピングで、ノリにノッて楽しませて戴きました。季節は既に初冬……いまだ身体は寒さに慣れきっていなかったはずなのに、JR飯田橋駅までの風吹く長い道のりが、むしろ心地よく感じるほどの興奮ぶりでした。
 後で話に聞きましたが、NAMIさん御自身も絶好調だったということですね。演奏者と聴衆との間で行なわれる熱情交換、とでもいったような、一種 理想的な状況が出来していたのかもしれません。
 その夜の忘れがたき御演奏のような、いや、更にパワーアップされた名演奏を、これからも期待しています。


 ブログで拝見したところによると、一時 体調を崩されたとか……。梅干しパワーで快方に向かわれた、とのことですが、どうか御自愛ください。
 それでは、ご機嫌よう……さようなら。


Minr Kamti
http://mousoutaha2.blog105.fc2.com/


    2009. 3. 27 了




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Minr Kamti / 亀谷 稔

Minr Kamti / 亀谷 稔

1961年生まれ。
武蔵野美大卒。
建築プレゼンテーション・調理・知的障害者たちの陶芸制作活動補助、といった職を経た後に、2006年7月より創作活動に専念している微細画家 。2007年1月、銀座 - あかね画廊にて初個展。
今現在('08年4月)の描法は、かつて伐採予定地などで行なっていた舞踏を応用した自動筆記法である。
   著書 『全一の展開
         末端の必然』

             奥付より

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